SLのしくみ

SLはどうやって動くか
知っているかな?
SLのしくみをみてみよう!

電車とSLでは、動くしくみが全然ちがうんだ!

どんな風に動くのか、さっそく見てみよう。

SLのしくみ

電車は「電気」で動いているけれど、SLは「蒸気(じょうき)」で動いているんだよ。水が 温められて沸騰(ふっとう)すると、水蒸気(すいじょうき)が発生(はっせい)するよね。SLは、石炭 を燃やした熱で水を沸騰させて発生した蒸気の力を利用して車輪(しゃりん)を動かしているんだよ。このしくみから、SLの正式な名前を「蒸気機関車(じょうききかんしゃ)」って言うんだよ。

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石炭庫(せきたんこ) 火室(かしつ)で燃やす石炭をのせておくところ。

水タンク ボイラーに水を補給(ほきゅう)するためのタンク。

機関室(きかんしつ) SLを運転する機関士(きかんし)と機関助士(きかんじょし)が乗るところだよ。

火室(かしつ) ここで石炭を燃やして出た熱い煙(けむり)が「煙管(えんかん」を通って、ボイラーにある水を温めるよ。

ボイラー 「火室(かしつ)」で石炭を燃やして出た熱で水を温めて蒸気を発生させるところ。水タンクから送られた大量の水が入っているよ。

蒸気(じょうき)ドーム 火室(かしつ)で発生したたくさんの蒸気(じょうき)が集められるところ。ここに集められた蒸気(じょうき)は「主蒸気管(しゅじょうきかん)」に入って「シリンダー」まで運ばれるよ。

シリンダー 蒸気(じょうき)の圧力で中にあるピストンを往復(おうふく)させて、SLが走る力にかえるところ。

クロスヘッド シリンダーの中のピストンの動きを、車輪を動かすための「主連棒(しゅれんぼう)などに伝えるところ。

主連棒(しゅれんぼう) ピストンの往復運動(おうふくうんどう)をクロスヘッドなどを通じて「動輪(どうりん)」の回転運動(かいてんうんどう)にかえるところ。

動輪(どうりん) SLの車輪(しゃりん)。シリンダーの中にあるピストンが動くと、その力が「主連棒(しゅれんぼう)」を伝わって車輪が回るよ。大きな動輪(どうりん)が3つあるのが、SL「大樹(たいじゅ)」の特徴なんだ!

煙突(えんとつ) 石炭が燃えたときに出る煙(けむり)や、使わない蒸気(じょうき)を外に出すところ。

SLが動くしくみ

  • 1
    SLの機関室(きかんしつ)にいる機関助士(きかんじょし)が、石炭をスコップで「火室(かしつ)
    」に投げ入れるとともに、水を「水タンク」から「ボイラー」へ送るよ。
  • 2
    「火室(かしつ)」で石炭が燃えると熱い煙(けむり)がボイラーの中にある「煙管(えんかん)」を通り、まわりの水が温められて蒸気(じょうき)が発生するよ。
  • 3
    発生した蒸気は「蒸気ドーム」に集まり、「主蒸気管(しゅじょうきかん)」を通して「シリンダー」へ送られるよ。
  • 4
    「シリンダー」の中に入った蒸気が「ピストン」を往復(おうふく)させて「主連棒(しゅれんぼう)」を動かし、「動輪」の回転運動(かいてんうんどう)にかえることでSLが走るんだ。

機関室(きかんしつ)
のしくみ

機関室には、SLの機関士と機関助士が乗っているよ。機関士が加減弁ハンドルやブレーキを使ってSLを運転(うんてん)して、機関助士は石炭をスコップで火室に投げ入れたり、ボイラーに水を送って、運転に必要な蒸気をつくるんだよ。機関室にあるたくさんの機械とその役割(やくわり)を見てみよう!

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加減弁(かげんべん)
ハンドル
蒸気をシリンダーに送り込んでSLを動かすための装置(そうち)だよ。車でいうアクセルにあたる部分だよ。

速度計(そくどけい) SLが動いている速さを示しているよ。

逆転機(ぎゃくてんき) SLの前進(ぜんしん)・後進(こうしん)を制御(せいぎょ)するための装置(そうち)だよ。車でいうとギアにあたる部分だよ。

圧力計(あつりょくけい) 「ボイラー」や「シリンダー」の中の圧力を示しているよ。

注水器(ちゅうすいき) 「ボイラー」に水を送り込むためのものだよ。

焚口戸(たきぐちど) ここを開けて「火室(かしつ)」に石炭を投げ入れるよ。

ブレーキ弁ハンドル SLのブレーキだよ。機関車(きかんしゃ)だけにブレーキをかける「単独(たんどく)ブレーキ弁ハンドル」(上)と客車など列車全体にブレーキをかける「自動ブレーキ弁ハンドル」(下)の2つがあるよ。